人の腕の重さは一般的に片腕で全体重の約16分の1と言われています。体重50kgならば3.125kg。では、長さ1m、重さ3kgの棒の上端を握って、下端が上を向くようにその棒を振り上げてくださいといったら……結構な力が必要なのは簡単に想像できますよね。それと同じことをヒョイと出来ちゃうくらい肩周りには大小多くの筋肉が付いてるんです。
これらの筋肉を日々しっかり使ってあげていれば肩のトラブルとは無縁なのですが、幸か不幸か世の中便利になり過ぎました。ご自分の生活を思い返してみてください。1日に何度腕を肩から上に上げますか？ 女性ならば洗濯物を干す時か、時たま台所の吊り戸棚を開ける時くらい。男性に至っては全く思いつかない人も多いんじゃないでしょうか。
そうやって甘やかされ、使われなくなった筋肉たちは徐々に痩せ衰えて来ます。そして、この衰え始めた「腕を持ち上げる筋肉」は「腕を胴体に吊り下げている筋肉」とほぼイコールなのです。よって、これらの筋肉が衰えると、自らの腕の重さに耐えられなくなり、様々なトラブルを発症するというワケです。
かなり大雑把な説明でしたが、お分かり頂けましたか？
さて、ここでやっと話はアタマに戻ります。だから「バンザーイ！」なのです。要は「肩周りの筋肉を使って衰えさせない」こと。実に単純至極です。では早速具体的なやり方を説明しましょう。
1.両手で拳骨を握って、耳の横へ。例えるなら脇を締めたガッツポーズの姿勢。
2.そこから両の拳で天井を突き破るようにエイッと腕を伸ばす。
以上を5〜10回。お仕事の休憩時間に、家事の合間に、勉強中の気分転換に、あくびや「伸び」をしたついでに。5回やって5秒、10回やっても10秒。道具不要で簡単に今すぐ始められます。
唯一のコツは続けること。最低でも3か月。信じてください。必ず効果は出ます。
肩こりは出なくなり、腕は軽く回るようになり、クルマをバックするのに振り向けなかった首が動くようになったり、お医者さんに「もう歳だから治らない」と言われた手先の痺れが軽くなった方もいらっしゃいます。
このブログでも何度も書いていますが『身体を動かしてあげる、使ってあげることが最高の治療法であり、最善の健康法』なのです。すぐに始めましょ。
ちなみに、激痛とともに腕が上がらなくなる五十肩や、指先の痺れや感覚の麻痺を引き起こす頸椎症などの恐ろしい症状も、上記の筋肉の衰えの延長線上にあります。
決して「たかが肩こり」と甘くみないでくださいね。
《今日の筋トレ》
脚
ブルガリアン・スクワット 13kg 3×10
ウォール・スクワット 12kg(ケトルベル) 3×10
肩
ショルダープレス 13kg 3×10
腹筋
ハンギング・ストレート・レッグレイズ 3×10
タバタ式 同前
ケトルベル
ツーアーム・スイング 12kg 3×1分間
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