最近、ジムで見かけるお兄さん。ケーブルマシンを使って脚のトレーニング? 腰より高い位置に設定したケーブルの先に足先を引っかけて、片足立ちで曲げたり伸ばしたり捻ったり。
股関節周辺の筋肉に負荷を掛けてるというよりは、ケーブルマシンを相手に擬似的なパートナーストレッチをやろうとしているのかな。傍目で見てると壊れたマリオネット人形がタコ踊りしてる風にしか見えませんが。
似たような使い方をする人はこれまでもチョコチョコと現れては消えていたから「ああ、またか」って感じではあるんだけど、気になるのが膝関節に捻るような力や横からの力が強く掛かるような動作を熱心にやっていること。自分で自分にドラゴン・スクリュー(何人ものレスラーが膝を破壊された超危険なプロレス技)でも掛けるつもり?
膝関節は人体で最大の関節で、なおかつこれを動かす筋肉も強力なので相応に頑丈ではありますが、関節に対して捻るような力、横からの力を掛けるといとも簡単に壊れてしまうことがあるのです。
具体的には爪先より内側に膝頭を入れて曲げ伸ばしする動作全般。スクワット運動においては「ニーイン」と呼ばれ最大の禁忌とされています。当院の患者さんでよく見るのは、脚を片側に流すようにして崩す正座、いわゆる横座りが原因の膝痛。この姿勢も長期間続けると膝関節にストレスを掛けてしまいます。慣れないヒールを履いて内股で歩き回ったら水が溜まってお膝がパンパンに腫れたお嬢さんもいました。
つまり、このお兄さんは朝も早よからわざわざ自分で自分の身体を壊すためにジムに来てるようなもの。ま、他所さんがどんな運動をして身体を壊そうが壊すまいが私の預かり知ったことではないですが、どうぞ当院とご縁のある皆様におかれましては『お膝はヒネるな、ネジるな、コジるな!』を是非とも肝に銘じていただきたいものです。
以下余談。件のお兄さん、横(足刀)蹴りのような動作もしていたから武術系の人かな。どうしたワケだか武術系の方にはこういった理合を超越した『俺流』のトレーニングを好まれる方が多いようです。
もし上手に蹴りができるようになりたいんなら、ケーブル・ステーション相手にタコ踊りするよりも、クラシックバレエのバーレッスンを参考にするといいのに。初心者向け動画がいくらでもYouTubeに上がってるから基礎の基礎くらいは独習できますよ。
あと、蹴りが下手な人の大多数は圧倒的に足腰の筋力が足りないのではないかと感じます。私もそうでしたから。がっつりスクワットやり込むだけでも脚は上がるようになるし、股関節の可動域も広がってきますよ。
(肩)バーベル・オーバーヘッドプレス 37.5kg 3×8
ケーブル・アップライトロー 21.5kg 3×12
(胸)インクライン・ダンベルフライ 20kg each 3×10
(背)クロスベンチ・ダンベルプルオーバー 18kg 3×12
(HIIT)ローイングマシン 8×20sec
(体重)80.1kg
※バーベル・オーバーヘッドプレスをワイドグリップに変更。81cmラインに小指。
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