2021年7月20日火曜日

無塩民族とNHKのデマ

  最近、塩分と高血圧をどうしても結び付けたい人たちが持ち出してくるのが世界の「塩分を摂取しない」という人々。無塩民族なんて呼び名まで付けちゃってます。

 北極圏のイヌイットだったり、南米のヤノマミ族だったり、アフリカのマサイ族だったり。曰く「彼らは塩分を摂らない。だから血圧は驚くほど低い(注・健康であるとは言っていない)」

 以下はNHKが自局の番組を元に作った情報サイト。『減塩しすぎにリスクがあるのか? 無塩文化から考える最適な量とは』(画像をクリックすると元記事が開きます)

 マサイ族の人々はミルク(干ばつ時は牛の血)を主食とし、塩を摂ることはない。マサイの言葉には塩という単語さえ持たない。だからマサイ族に高血圧の人はいない、と。そして「減塩のしすぎについてはそれほど心配する必要はなさそうです」と記事を結んでいます。マジかよ!

 この記事が、当のマサイ族から直接反論を受けてたりして(詳細は画像をクリック)。

 筆者は「マサイだからってミルクと牛の血だけしか飲んでないなんてありえない。肉も魚も食うし、なんならコーラだって飲むわ。もちろん塩だって使うし食べる。勝手な思い込みで『塩と無縁な民族』にするな」とお怒りの様子。

 記事中では、自分たちが飼っている家畜に塩を与えているという記述もあります。つまり、いうまでもなくマサイの人々は生物は生命維持のためには適量の塩分を摂取する必要があることをキチンと理解しているのです。どこが無塩民族?

 さて、以上に関して皆さんはどう思われるでしょう? あまりにガバガバでお粗末なNHKの記事(および番組)に呆れ返るか。そこまでして『減塩』を推し進めたい闇の勢力(?)に打ち震えるか。

 私はどう思うかって? 無塩や減塩低塩が本当に身体に良いのであれば、マサイだのヤノマミだのと言った他所様を引き合いに出さず、提唱するお医者さま自身が実践して証明してほしいもんです。この暑さの中でそれをやれば、就寝中のこむら返り程度で済むはずもなく、重度の熱中症待ったなしでしょうから絶対にやらないでしょうけどね。血圧降下のためなら健康を犠牲にしてもいいってんなら話は別か(笑

 昨日も書きましたが、せめて夏の間はこういった雑音に惑わされることなく、しっかり塩分と水分は補給してくださいね。

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