今週からNHK朝ドラ『舞いあがれ!』がメイン脚本家である桑原亮子さんの復帰とともに軌道修正。
朝ドラによくある冗長で説明的な受け答えで物語を進めようとせず、何気ないのに端的な一言によって登場人物の思惑や内面を表し、視聴者には登場人物の描かれていない半生やバックグラウンドまで想起させるセリフ。また、セリフのない一瞬の余白と演者間の間合が生み出す独特の空気感も秀逸。
これは脚本家の桑原さんが歌人でもあることが大いに関係あるのでしょう。削りに削って研ぎ澄ました三十一文字に万感を込め、文字数以上の情報を伝えようとするのと同じ『引き算』による構成。図らずしも他の方の筆によるテイストの全く異なる航空学校編を見たことで、この桑原脚本の絶妙さ、素晴らしさに気付くことが出来た気がします。
物語は五島へ離島留学にやってきた発達障害傾向(おそらくは自閉スペクトラム症)のある男の子とその母親を中心に、主人公の舞ちゃん、その幼馴染の貴司くん、祥子バンバたち五島の住人らの心の交流が丁寧に描かれた1週間でした。
短歌を嗜む貴司くんが「気持ちを言葉にしてみよう」と優しく促すことで、少年が自身の不安や恐怖と向き合い、心の痼りが徐々に解きほぐされていくシーンには朝からつい涙ぐんでしまいました。
私自身、発達障害グレーゾーンで幼少期から今に至るまで自らの感情の言語化や、それを他者に伝えることが苦手です。言語化ができないと客観視も出来ず、客観視が出来ないと自らの感情や人間関係のコントロールを失いやすいもの。そこに起因するトラブルは定型発達の方が思う以上にシンドくてツラいんです……これはあくまで私感ではありますが。
ああ、私にも幼少期に劇中のような出会いがあれば、その後の人生は今とは少し違ったものになったかもしれないなぁ。今朝、思わずホロリ流した涙のひと粒ふた粒には、そんな気持ちも含まれていたかも。
あ、ちなみに「そんなコミュ障で整体師なんて出来るのか?」とご心配(不安?)くださる方へ。
確かに開業当初は大変なこともありました。言葉足らずで患者さんを不安にさせたり、誤解を受けたり。けれど、14年以上も毎日同じことを繰り返してれば、問診の受け答えにしても、施術や症状についての説明にしても私なりの『型』が出来てくるもんで、とりあえずは不自由なくお仕事できてます。何事も『習うより慣れろ』です。
それに言葉だけじゃなく、身体にも直接訊けるのがこの仕事。大抵の場合、骨や関節、筋肉や靭帯の方が患者さんご自身の言葉より遥かに雄弁だったりもするんですよ。そういう点ではコミュ障向きの仕事なのかも?(いや違うってw)
【今日の筋トレ】
(脚・背)ルーマニアン・デッドリフト 107.5kg 4×5
(胸)インクライン・ダンベルプレス 28kg each 3×8
ケーブル・クロスオーバー(下部) 13.6kg each 3×12
(背)プルアップ 3×8
※オーバーハンド・ワイド、パラレル、アンダーハンド・ナロー各1セット
(肩)ケーブル・アップライトロー 22.7kg 3×12
(上腕)プリーチャーカール 2×10 22.5kg
&フレンチプレス 2×10 22.5kg(スーパーセット法)
(HIIT)ローイングマシン 8×20sec
2 件のコメント:
今週のエピソードは、舞ちゃんの子供時代に五島を訪れた時を思い出させますよね。
二人の若人が自分のことをも思いだしながら、子供に接する様子が実によろしかったです。
おっしゃる通り。
桑原脚本には「人が成長変化していく姿」への
優しい眼差しと深い愛情が常に感じられるのが素敵です。
今更言っても詮無いことですが、
航空学校編を桑原脚本で見たかったです。
群像劇としての若者たちの成長を
色恋やジェンダーなんかの余計な味付けは抜きで。
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