2022年3月22日火曜日

明治時代まで日本に腰痛はなかった……わけねぇだろ!



 
明治時代まで日本に腰痛はなかった?』なるタイトルのネット記事を見ました。書いたのは大学教授であり、自律神経研究の第一人者とのこと。

 曰く「江戸時代以前には、腰痛に関する明確なトラブルや慢性病であるという認識は少なかったです。ただ、ひどく疲れたり痛みがあるときには按摩さんと呼ばれるマッサージを生業とする人にお願いしていたそうです。時が移り明治時代になり生活習慣が一気に西洋化したことで腰痛が激増したという説も存在します」として「座り方が正座から椅子になったこと。食生活が洋風になったこと。洋服になり帯を使わなくなったこと。遅くまで働くようになったこと」などの変化をあげています。

 そうなの? 明治以前に腰痛がないんだとしたら、ぎっくり腰から慢性腰痛、坐骨神経痛に椎間板ヘルニアまで、何でもござれの当流の技術技法はよくも400年以上の時を経て受け継がれてきたもんだよ。腰痛がないんなら需要も少なかっただろうにねぇ。不思議だねぇ。

(以下余談ながら一応書いておくと、1807年(文化4年)に著された『正骨範』という江戸時代の整骨接骨術の本には、当流で今も使われている技法とほぼ同じものが図解付きで示されています。ただ、往時の伝書の類いの常として、その技法が『どんな症状に効くのか』については書かれておらず「詳細は口伝にて」なのが面白いところ)

 さらに、この大学教授のおっしゃるには明治の文明開化によって日本に腰痛が蔓延。現在では腰痛患者の数は約3000万人。そのうちの80%以上が原因不明。それもそのはず、原因不明の患者のうちの90%は『骨や筋肉』に起因するものではなく、ストレスと自律神経の乱れからくる現代病『心因性腰痛』なのだ、と。

 明治時代以前はそんなにストレスフリーな社会だったの? そんな幻想を抱くのは『まんが日本昔ばなし』を楽しみにしている小学生までだと思ってたけど、まさか大学教授がねぇ。

 おそらくこの大学教授の真意はそこにはなく、要は何が言いたいかというと、腰痛患者3000万人のうち2160万人は「自律神経を専門とする俺たちの患者だ」と。これまで専門違い、畑違いだからと手を出せなかった患者が新規で千万単位。濡れ手に粟の素晴らしいブルーオーシャン……ってのは穿ち過ぎ?

 かなり底意地の悪い見方ですが、自分のテリトリーに患者を引き入れるための理屈を構築して行くと、明治時代以前に腰痛が存在すると都合が悪い。だから事実を歪め、すぐにバレるような嘘を付いているとしか私には思えません。しかしまぁ、これくらい面の皮が厚くないとタイトルだけセンセーショナルで内容は薄い似たような本を何十冊も粗製濫造したり、テレビの健康情報番組にホイホイ出演したりはできないんでしょう。

追記。『腰痛患者3000万人のうち80%が原因不明』って数字がどこから出てきたかは知りませんが、これはつまり『病院では腰痛患者は2割しか治せない』ってこと? 当院でももうちょっと打率高いけどなぁ。松井やイチローよりも遥か上ですよ。しかも当院の患者さんは「病院に行っても治らなかった」って方が大多数なのに。

 あと、そもそも『原因不明』ってのも不思議。少なくとも当院においては、治せる治せないは別にして8割以上の患者さんの腰痛は『骨と筋肉』が原因なんだけどなぁ。



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《3/21の筋トレ》
(胸)バーベル・ベンチプレス 80kg 4×5
   フラット・ダンベルフライ 20kg each 3×12
(背)プルアップ(オーバーハンド・レギュラーグリップ) 2×10
   バーベル・ベントオーバーロー 75kg 3×10
(脚)マシン・レッグプレス 179.2kg 3×10
   マシン・レッグカール 59.2kg 3×12
(肩)マシン・ショルダープレス 45.2kg 3×10
   ケーブル・フェイスプル 14.7kg 3×12
(上腕)インクライン・ハンマーカール 12kg each 3×8
    &ライイング・オーバーヘッドエクステンション 12kg each 3×8
    ※スーパーセット法にて

セット間インターバルはバーベル種目3分、その他2分。

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