遅ればせながら『スマホ脳』を読んでいます。インターネット及びスマートフォンという新しいガジェットが人類全体に与える大きすぎる影響について書かれた世界的なベストセラー。まったくスティーブ・ジョブズも厄介なモノを遺していったものです。
作中ではSNSの功罪についても言及されており、なぜ人は『いいね』を欲しがるのか。なぜ頻繁にタイムラインをチェックしたがるのかについても考察されています。
曰く、これはある種人間という生き物の本質であり、自己防衛本能の発露である、と。人間は太古より集団(群れ)で生活しており、その集団で『役立たず』や『厄介者』だとみなされると排除されいた。
狩猟採集時代の人骨には左側頭部が陥没した頭蓋骨が相当数あり、これは右利きの人間に石だか棍棒だかで殴り殺されていたことの証左。その数は全体の10〜15%に上るとのこと。
よって人々は自らが『仲間はずれ』になることを恐れ、自らの有用性をアピールし、またトラブルを遠ざけるために集団内の人間関係に目を光らせ、噂に聞き耳を立てていた。これが時代が下ってSNSにも脈々と引き継がれているのだと。
あまりにも腑に落ち過ぎて目から鱗でした。『なるほど、だから私はSNSへの苦手意識が強かったんだ』と。そりゃ実生活における集団への所属も、ネット上での繋がりも同じだもんねぇ。
SNSは決して嫌なことばかりじゃなかったけど、いつしか煩わしさが先に立つようになり、眼を悪くしたのを機にほぼほぼ足を洗って数年。現在では院としてのSNSアカウントに当ブログのリンクを転載するだけ。消極的以下の投げっぱなし運用。別に不便も身の危険も感じないけど、精神衛生上はかなりスッキリ。
きっと私は時代が時代なら頭をカチ割られるツマはじきの厄介者だったってことなんだろうなぁ。くわばらくわばらw
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