2025年3月1日土曜日

タバコと腰椎圧迫骨折

 


「ぎっくり腰になっちゃって」という患者さんからタバコの臭いがすると「腰椎圧迫骨折ではありませんように」と祈りながら触診を始めます。

 これまでに私が診た圧迫骨折の方は必ずと言っていいほどタバコの臭いをさせていました。

 喫煙はカルシウムやビタミンDの吸収を阻害し、引き起こされる低酸素症状は骨の成長や修復を妨げる可能性があるとされています。

 これね、あまり甘く見ない方がいいですよ。私の体感としては、圧迫骨折まで行かずとも膝や股関節、頚椎、手足の指などに骨の変形が起きている方は圧倒的に喫煙者の方が多い印象です。

 ちなみに圧迫骨折になってしまうと整体術ではなす術はありません。病院へ行ったところで基本的には同じ。日常生活に支障が出る場合は入院を勧められることもあるようですが、それでも特別な治療をするのではなく、ひたすら安静にして骨がくっつくのを待つだけ。全治約3ヶ月といったところでしょうか。

 百害あって一利なし。止められるもんなら止めた方が健康にはいいんですが、それが難しいのも良く知ってますからねぇ。私自身も20年ほど前まではヘビースモーカーでしたから。

 現在喫煙されている方はできるだけの節煙、そして気休めかもしれませんがカルシウムをしっかり摂取するように心がけてください。

 そして最後にお若い方に忠告。タバコはファッション感覚で手を出すもんじゃないですよ。札束を燃やすような高コストで煙を吸い続けた結果、30年後40年後に残るのはドブのような口臭と茶色く汚れた歯、そして脆い骨と肺ガンのリスクですからね。余計なお世話かもしれませんが、よくよく考えて。

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