2025年3月8日土曜日

湿布に保険適用の価値なし


  高額医療費制度について政府の対応が二転三転して呆れ果てている方も多いと思います。我らがボンクラ総理はなんでああも変な方向にばかり思い切りがいいんでしょうね。

 どうせ思い切るなら湿布や軟膏、鎮痛剤や胃腸薬なんかのドラッグストアへ行っても買える命に関係ない医薬品類をバッサリ保険適用から除外すればいいのに。

 そもそも湿布なんて『メリケン粉を水で溶いてガーゼに塗りたくり、それを患部に貼り付ければヒヤッとして気持ちよく痛みが散った……ような気がする』てな大昔からさほど効果は変わってません。冷湿布のスースーヒヤヒヤするのは大体がメントール(ハッカ)、あったかくなった気がする温湿布はカプサイシン(唐辛子)。私に言わせれば九割方はブラシーボ。

 昨今では貰う方も効かないのわかってるから使いもしない。老人の薬棚には未開封の湿布が山ほど貯まることになる。じゃどうして貰うのか? 無料同然だから。これほど馬鹿げた税金の使い方はないでしょう。

 現在ではどこのご家庭にも冷蔵庫があり、冷凍室を開ければ氷が出来てるんだから、それで患部をアイシングをした方が炎症による急性痛には湿布よりもはるかに効果的。逆に慢性痛を温めたければ使い捨てカイロを肌着の上から患部にあてた方がよほどマシ。

 いずれも凍傷や低温火傷の危険性はあるものの、それを注意喚起、指導できずしてなにが医師免許持ちの先生様かと。効きもしない膏薬をいつまでも高値で売っておいて、なにが命を守る製薬メーカーだと。

 「OTC(市販薬)類似薬の保険給付の見直し」として動いてはいるようですが、どう考えても思い切ってザックリとメスを入れるならこちらが先でしょう。

 当院は保険診療制度がどうなろうが商売に関係はない代替医療の民間施術だし、別に湿布に親を殺されたわけでもないですが、効きもしない湿布をベタベタ貼って、ハッカの臭いを全身からさせつつウンウン唸りながら来院される患者さんを山ほど診てますからねぇ。

2025年3月1日土曜日

タバコと腰椎圧迫骨折

 


「ぎっくり腰になっちゃって」という患者さんからタバコの臭いがすると「腰椎圧迫骨折ではありませんように」と祈りながら触診を始めます。

 これまでに私が診た圧迫骨折の方は必ずと言っていいほどタバコの臭いをさせていました。

 喫煙はカルシウムやビタミンDの吸収を阻害し、引き起こされる低酸素症状は骨の成長や修復を妨げる可能性があるとされています。

 これね、あまり甘く見ない方がいいですよ。私の体感としては、圧迫骨折まで行かずとも膝や股関節、頚椎、手足の指などに骨の変形が起きている方は圧倒的に喫煙者の方が多い印象です。

 ちなみに圧迫骨折になってしまうと整体術ではなす術はありません。病院へ行ったところで基本的には同じ。日常生活に支障が出る場合は入院を勧められることもあるようですが、それでも特別な治療をするのではなく、ひたすら安静にして骨がくっつくのを待つだけ。全治約3ヶ月といったところでしょうか。

 百害あって一利なし。止められるもんなら止めた方が健康にはいいんですが、それが難しいのも良く知ってますからねぇ。私自身も20年ほど前まではヘビースモーカーでしたから。

 現在喫煙されている方はできるだけの節煙、そして気休めかもしれませんがカルシウムをしっかり摂取するように心がけてください。

 そして最後にお若い方に忠告。タバコはファッション感覚で手を出すもんじゃないですよ。札束を燃やすような高コストで煙を吸い続けた結果、30年後40年後に残るのはドブのような口臭と茶色く汚れた歯、そして脆い骨と肺ガンのリスクですからね。余計なお世話かもしれませんが、よくよく考えて。