2019年2月6日水曜日

力こぶ症候群?


 本格的なトレーニング・ジム通いを始めて約半年。他の来場者を観察していると『人気のトレーニング種目』がなんとなく見えてきます。

 男性の場合、圧倒的に行う人が多いのが上腕二頭筋、いわゆる『力こぶ』を鍛える種目。代表的なのはダンベルを持って、身体の前で肘を曲げ伸ばしするアーム・カールと呼ばれるトレーニング。男性ならば、これだけの説明でどんな種目かをイメージできるはず。それほどに「筋トレといえばコレッ!」ってくらい認知度は高いようです。

 下は10代20代の若い子から、上は70代80代とおぼしき御高齢の方まで、ダンベル持ってエッチラオッチラ。入場すると一目散にダンベルを抱え、この種目だけ行って帰っていく方もいらっしゃるくらいの人気です。

 あえて言わせていただければ「もったいないなぁ」と。せっかく時間とお金を使ってジム通いをしているのに、わざわざ自ら『労多くして功少なし』の道を選ぶとは。

 力こぶは、そのイメージとは裏腹に非常に小さな筋肉です。当然ながら、ここだけを鍛えても見た目だったり身体能力だったり男性的魅力がどうこうなるものではありません。力こぶは鶏肉に例えるなら手羽元です。どう肥育しても胸肉やもも肉より大きくなることはありません。

 どうせ筋トレをやるなら、より多くの筋肉を鍛えることのできるスクワットやベンチプレスなどの種目をやった方が効率的に身体を変化させられるのですが、なぜか力こぶに御執心の方が、これらの種目をやっているのを見たことがありません。不思議ですねぇ。

 筋トレなんて半ば趣味道楽の世界ですから、誰がどんなトレーニングをしようが問題はないのですが、やはり何事にもノウハウとテクニックってのがあります。分からないまま我流を続けるより、インストラクターさんに質問して正しい知識を身に付けるのがマッチョへの早道(?)なんだけどなぁ。

 徒然草にも曰く『何事にも先達はあらまほしきことなり』ですよ。

 しかし不思議なのは「力こぶは男性的な力強さの象徴」だと若い世代の方も感じてるってこと。五十路の院長は世代的にスーパーマンやポパイ、シュワルツェネッガーやスタローンの洗礼を受けているのですが……もしかしたらドゥエイン・ジョンソンとかジェイソン・ステイサムなんかの映画でそんな演出があった? いや観てないから知らんけど。