2019年4月9日火曜日

植木等の電脳ゴースト?


 いつもの如く、お馴染みの患者さんと世間話をしながらの施術中のこと。デスクの方から聞きなれない電子音、そして女性の合成音声。

「こりゃまったー失礼しました!」

 患者さんと顔を見合わせて「?」

 調べてみると、Amazonオリジナルのタブレットに音声認識AIアシスタント『Alexa』がいつの間にか実装されており、それが起動した模様。……って、そっち方面に詳しくない人にはなに言ってるか分からないだろうなぁ(汗

 要は、コンピューターが人の言葉を聞き取って、音声で会話をするように操作できる仕組み。Alexaだと「アレクサ」と呼びかけることでこの機能が立ち上がるのだけど……施術中にそんな言葉発してないぞ。

 しかも、後になって「こりゃまったー…」という返答が、どんな呼びかけに対するものなのか調べてみたら「お呼びでない」と。患者さんに対してそんな失礼なことも言ってない。

 ちなみに、どうやって調べたかというと「こりゃまったー…」という返答を受けそうな言葉を推理してタブレットに呼びかけ続けるというアナログな手法。いい歳したおっさんが手にしたタブレットに向かって「アレクサ、植木等は好き?」とか「アレクサ、わかっとるね?」とか「アレクサ、あ、スースーダララッター(スーダラ節を歌う)」とか。その度に「何を言っているのか分かりません」と返答される狂気の沙汰。人に見られたくない姿ではある。

 結局、なんで起動したのか分からないまま。

 Alexa自体は便利な機能ではあるけれど、また意図せず起動して、筋トレ中にヘッドホンでこっそり聴いている恥ずかしい音楽プレイリスト(アニメ『北斗の拳』や『キン肉マン』の主題歌や、映画『ロッキー』や『ターミネーター』のテーマ曲などが山盛り)や、最近、最近プライムビデオで鑑賞を始めた動物美少女がフレンズと一緒にキャッキャウフフする萌えアニメなんかを施術中に勝手に再生されると困るので、とりあえずは機能を封印。

 なお、同様の事故(?)はAppleのAIアシスタント『Siri』でも発生しており、こちらは骨盤を調整する際の患者さんへの声かけに反応。「はい、お尻が重くなりますよ」の文頭を起動キーワードの「Hey Siri(ヘイ、シリ)」と誤認識したため。

 いやはや、すごい時代がやってきてるんだなぁ。


 以下余談 10代の頃に観た映画『スタートレック4 〜故郷への長い道』にこれと同様(正反対?)のシーンが出てくるのを思い出した。

 80年代のアメリカにタイムスリップした未来の宇宙船のクルーが、当時最新のコンピューター(Appleのマッキントッシュ)を操作するのだが、マウスをマイクのように握って「ハロー、コンピューター」と呼びかけるのだ。未来の世界では音声入力が当たり前。それを「時代が違うぞ」と同僚に指摘され、目の前にあるキーボードに気付く。

 私にはコミカルなシーンに思えるけど、AIアシスタントが当たり前のデジタル・ネイティブ世代の眼にはどう映るのかねぇ。

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