2018年8月3日金曜日

そんなに長生きしたいですか?


 健康長寿は誰しもが望むことではありますが、その先にある『死』を意図的に視野に入れずに、あるいは読者に『死』を感じさせないように健康長寿を説くと覿面にこの始末。

 多くの人は『自分は人生という物語の主人公だ』と無意識に思っているそうです。そして、物語の主人公は滅多に死にません。刃物で切りつけられても、銃で撃たれても、頭をしたたかに打ち据えられてもケロリとして「俺たちの戦いはまだこれからだ!」とか。

 「外出するな。水辺に近づくな」と繰り返し警告されているような台風の日に「ちょっと田んぼを見に行ってくる」と命を落としてしまうのも、クルマやバイクで無茶な運転をして彼岸まで暴走してしまうのも、無茶苦茶な特訓をやって自分で自分の肉体を壊してしまうスポーツ選手も、全てはこの『主人公症候群』のせい。

 もし、あしたか院長がこの手の本を書くとしたら、タイトルは『長生きしたけりゃ『死』を意識なさい』かな。それでも死ぬ時はアッサリと逝くし、憎まれっ子は世に憚る。とてもじゃないが内容に責任を持てそうにありません。某ヤン提督曰く「一度も死んだことのない奴が、死について偉そうに語るのを信用するのかい?」

メメント・モリ


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