2018年6月5日火曜日

最年少の可愛い常連さん

 先日のことです。いつもの如く、ご近所にあるバイクアパレルショップ、マックス・フリッツ・ガレージ沼津で油を売っていると、院の固定電話から転送でスマホに入電。常連のご婦人からの依頼。店長さんにご馳走になったコーヒーのお礼を言うや、慌ただしく院に取って返します。

 お出迎えの準備をしていると再び彼女から電話。

「私をやってもらう前に、うちの『ボクちゃん』もお願いできますか?」

 『ボクちゃん』とは8歳になる彼女の息子さん。以前にも二、三度施術しているので、もちろんオッケー。

「こんにちわ〜!」と大きな声で挨拶しながら入ってきたボクちゃんは、私が何か言う前にさっさと施術ベッドの上へ。

「あしたかさん、あのね、外にいた猫は、あしたかさんちの猫?」

「コラッ! 『あしたかさん』じゃなくて『先生』でしょ?」

 お母さんが嗜めるのを「いやいや、全然構いませんよ」と笑顔で遮ります。大して偉くもないのに『先生』と呼ばれるよりは、屋号の『あしたか』で呼んでもらえる方が私にとってはどれだけ嬉しいことか。

「あしたかさん、猫はどこ? お外? 寝てる?」

「一匹はお外だねぇ。さっき見たでしょ? 二匹は奥でお昼寝してるよ」

「えーっ、見たい。どこどこ?」(と、起き上がろうとする)

「後でね、終わったらね、抱っこさせてあげるからね」(と、ベッドに引き戻す)

「ねぇ、あしたかさん、この扇風機はカインズで買ったの?」

「ん、それは無印良品の扇風機だよ」

 他愛もないおしゃべりをしながらの施術。当院では特に子供用のメニューってのは用意しておらず、施術手順も部位も基本は大人と同じ。違うのは小さな身体に合わせた力加減くらい。ボクちゃんは特に痛がることもなく、気持ち良さそう。はて、どこが悪いんだ?

「私が『整体に行ってくるから待っててね』って言ったら、『僕もあしたかさんに行きたい。背中が痛い』って。それで慌てて電話したんです」とお母さん。

 ああ、そういうことか。前回ボクちゃんを施術したのはお友達とふざけ合ってて背中を蹴られて痛めた時。その時に整体の気持ち良さに目覚めたかな?

「大丈夫、こないだみたいに骨がズレたりはしてませんよ。少し背中の筋が張ってるから、原因はそれでしょう。緩めておきますから……」とお母さんに伝えている間もボクちゃんのおしゃべりは止まりません。

「ねぇねぇ、あしたかさん。猫はラジオに乗らない? 勝手に点けないの?」

 え? ん?……ああ、そういうことか!


 施術室に置いているBOSEのウェーブ・サウンド・システムは天板部にタッチセンサーが仕込んであり、触れるだけでスイッチが入る仕組み。猫が上に乗ってもセンサーは反応するので、夜中に猫が上に乗っかってCDの再生を開始してしまい、ビックリして飛び起きたことがあったんだよ…ってお話を前回施術した時にしたのですが、それをボクちゃんはしっかり覚えていたのです。

「ンもぅ、少し黙ってて! 先生、この子の性格が落ち着くように頭に『気』を入れてやってください!」

 あはは、脳に気功を施しても性格が変わるようなことはありません。でも大丈夫、この年頃の男の子はこれくらい騒がしいのが普通です。それでいて、ちゃんと大人の話を聞いて理解し記憶することが出来てます。わずか8歳でこれは大したモンですよ。

 そもそも、ボクちゃんが私を『あしたかさん』と呼ぶのは、ご家庭でお母さんやお父さん、お祖母さん、叔母さん(皆さん揃って常連さん)が、私のことをそう呼んでるからじゃないですか?

 当院最年少の常連さんは、なかなかどうして賢い聞き上手です(笑)

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