2018年6月12日火曜日

『大気の底』の『天気病み』

 なんだかどうにも調子が悪い。古傷のある左肩と右股関節がいつにも増して重い。頭がボーッとする。普段は絶対にそんなことないのに昼食時に手先の動きが狂って味噌汁のお椀を取り落としそうに。

 もしかして、これはアレかも……と、スマホに質問してみる。

「Hey Siri 今の気圧は?」


 ああ、やっぱり。台風が接近した影響で思いっきり低気圧。不調の原因は間違いなくこのせい。

「なんでそれで調子が悪くなるの?」

 そう疑問に思った貴方に、いつものように乱暴なくらいザックリと噛み砕いで説明しましょう。

 実は、私たちは常に空気の重さ(圧力)に耐えながら生活しています。それを数値化したものが『気圧』。

 地表における標準的な気圧は1気圧=1013hPa(ヘクトパスカル)。これは1平方メートルあたり10.34トンの重さ(圧力)がかかっている状態。結構な重さです。しかし、私たちは普段その圧力を感じていません。なぜなら、私たちの肉体が内側から気圧と釣り合うように押し返しているから。

 静岡県の方ならご存知の方も多いでしょうが、深海魚が網にかかって引き上げられると、目玉が飛び出したり、口から内臓が飛び出したりします。あれは海の底の高い水圧と釣り合っている深海魚を急に水面まで引き上げるから。いきなり水圧がゼロになると魚体内側からの力が強すぎて、ああなってしまうのです。

 急激な気圧低下により私たちの身体にも基本的には水揚げされた深海魚と同じことが起こるのです。流石に日常的な気圧変化で目玉y内臓が飛び出したりはしませんが、それでも肉体が気圧変化に耐えられず動作不良を起こし、調子を崩してしまうのです。

 これを引き起こす気圧差は-10hPaからと言われています。本日の-21hPaの気圧低下は大きすぎるくらいです。

 深海魚が海の底で生きているのならば、私たち人間は大気の底にへばりついて暮らしているってワケ。わはは懐かしい。『大気の底』なんて古いハードSF小説でよく出てきた詩的表現ですねぇ。

 私たち人間は、上は飛行機から宇宙ロケット、下は潜水艦に掘削機と様々な発明により活動の場を広げて『3次元の世界』に生きていると自らは思っていますが、肉体はわずかな圧力の変化で調子を狂わせてしまうほど本来の活動範囲は狭いのです。人間って本来は『2次元の世界』に生きている生物なのかもしれません。

 閑話休題。さて、我々はこの『気圧変化に起因する不調』にどう対応していくべきか?

1、辛抱する。耐える。

 下がった気圧は必ず上がります。原因が気圧ならば、お天気の回復を待つのが常道。たとえ辛くても原因が分かっていれば案外耐えられるものです。

2、お風呂に入る。

「あしたか院長は何かっていうと『風呂』だよな」と呆れる方もいるでしょうが、あなどっちゃいけません。お湯に浸かるとその分の水圧が身体に掛かります。全身の皮膚への刺激により狂った肉体感覚がただされ、さらには温度(気圧が下がると連動して気温も下がります)による補正効果も。

 体調が悪いと入浴を控える方が多いです。確かにそれも一理ありますが、この場合、あしたか院長的には『どんぶらこ』推奨。時間的に入浴が無理な方は熱いシャワーを浴びるだけでも効果アリです。実際、私もシャワーを浴びて午後のお仕事に備えました。

3、あしたか気功整体院で施術を受ける。

 最後の最後に我田引水になりましたが、こういう症状ってかなり得意なんです。実際、本日も上記に合致する症状の患者さんが「来るだろうなぁ」と思っていたら、案の定数名おいでになりました。皆さん施術後には笑顔を取り戻しましたよ。

 以下余談。ちなみに上記の『天気病み』によって引き起こされる頭痛にはロキソニンなどの鎮痛剤は効きづらいようです。これは私自身の経験から。そして多数の患者さんからも聞き及んでいます。昨今流行り(?)の「統計やエビデンスを出せ」と言われても無理ですが、きっと「あるある」とうなずいてくれている方も多いんじゃないでしょうか?

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