2018年5月17日木曜日

弱足ペダル 〜私がエアロバイクをオススメしない理由


「お尻と太腿の筋肉が落ちてます。不調の原因はこれですねぇ」

「でも運動はしてますよ。居間に自転車のやつを置いて、暇があればテレビ見ながら」

 よく交わされる会話。患者さんは不満そうですが、残念なことにどんなに一生懸命エアロバイクを漕いでも、それが歩行のための筋力強化には繋がりません。

 そもそも、ペダルを踏む動作と歩行とでは、使う筋肉もその連携も違います。さらに言うと、一般用のエアロバイクは負荷が小さすぎるのです。どんなに頑張っても競輪選手のようなムチムチパンパンの太腿にはなれません。

「けど、ふくらはぎは付いてるでしょ? 硬いでしょ?」

 確かに。ペダルを踏み込む時に足首を固定しようとふくらはぎの筋肉が使われるからです。しかし、これはある意味逆効果。硬くなったふくらはぎのせいで足首(足関節)の動きが悪くなるケースがあるのです。

 柔軟な足首は安全な歩行にとって重要な要素。硬い足首は思わぬつまずきの原因になります。高齢の方にとっては命取りともなりえる危険です。ふくらはぎを鍛えるのならば、筋肉をしっかり伸び縮みさせることで筋力と柔軟性を同時に発達させるべきです。

 とはいえエアロバイクが全く無駄だというわけではありません。負荷が小さいからこそ誰でも気軽に始めることができるし、心肺機能を高める良いトレーニングになります。ただし、再度申し上げますが、どんなに一生懸命エアロバイクを漕いでも、それが歩行のための筋力強化には繋がりません

 もし、足腰の筋力を維持するための運動をするのであれば、スクワット踏み台昇降などを私はオススメします。具体的なやり方を知りたい方はお気軽に院長まで。

 そして、これが何より大切ですが、日頃から自ら積極的に歩くこと、動くことです。人間の身体は使ってあげること、動かしてあげることが一番の手入れになるのですよ。「エアロバイクを踏んでいるから、体操をしているから大丈夫」と、それ以外の時間をテレビの前で寝そべっていたのではなんの意味もありませんよ!

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