2017年7月14日金曜日

職人仕事に言葉は不要。

 昼飯を食べ終えて、午後の『ひよっこ』再放送を待っていると玄関チャイムが鳴る。

 あれ、午後の予約は1時半からだよな?……と出て行くと、「センセー、イルー?」と、7〜8年来のお馴染みさんである浅黒い巨漢のバングラデシュ人のクルマ屋(中古車輸出業)の社長が立っていた。

「トモダチ、コンビニデ会ッタ。足痛イ。スグ連レテキタ。診テネ、オ願イ」

 社長氏の背後には同じく浅黒い肌の髭モジャ巨漢。立っているのも辛そう。掛け時計を見上げて時間を逆算。ギリギリだけど、なんとかなる。

「よござんしょ、すぐ診ます。さぁ入って」

 足を引きづりながら入って来た友達氏の動きで大体は察しは付く。サクッと触診、動診。思った通り、足部にあるリスフラン関節の亜脱臼。施術台に仰向けに寝てもらい、患側の膝を立ててもらう。

「かなり痛いかもしれないけど、大丈夫?」

 社長氏通訳。ゴニョゴニョと彼らの言葉で会話。

「ダイジョブ、許可イラナイ。痛クテモイイ。必要ナコト、ヤッテ」

 ならばと遠慮なく術を施す。ガンッッ!

 瞬時に身を仰け反らせる友達氏。

「ごめんねぇ、痛いよねぇ。でも、もう一回!」と、ガンッッッ!

 再度仰け反り、嗚咽を漏らすまいと歯を食いしばる。

「さ、これで早ければ明後日には普通に歩けるようになるから、そしたらもう一回診せに来てね」と帰したのが4日前。

 言葉の問題もあって、ロクな説明もできなかったから、痛みと恐怖感ばかりが残って、もう来ないかもなぁと思っていたら……

 今日の正午過ぎのこと。やはり『ひよっこ』の午後の再放送を観ているとピンポーン。出て行くと玄関先に件の友達氏。

 招き入れるとスタスタと院内へ。聞けば、私の言葉通りに足部の痛みは術後翌々日には綺麗サッパリ消えたとのこと。そして……

「今ハ、ココ(背中)痛イ。コッチ向クト、ココ(首)モ痛イ。治ルカ?」

 えーとねぇ……


 そうは言っても、彼らが看板の『完全予約制』の漢字を読めるはずもなく、まぁ仕方ないわな、と(笑)

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