2017年6月4日日曜日

『ナンシーちゃん』と『イクラちゃん』


 先日のSSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)に参加した時の出来事です。

 休憩のためにある道の駅に入ると、SSTRの参加ライダーで大混雑。おそらくは普段にない台数のバイクが駐車スペースに。そして、時同じくして数台の観光バスも休憩停車中。敷地内は物見高いオバちゃんで溢れかえっておりました。

「あらぁ〜、カッコいいわねぇ〜! これ、イクラすんの?」

「んま、おっきいバイクだこと! これ、ナンシーシー?」

 バイク乗りの間では、バイクの値段を質問する人を『イクラちゃん』、排気量を聞く人を『ナンシーちゃん』と呼ぶのですが、その実物(?)を初めて目撃して感動するワタクシ。だって休日にバイクに乗ることは滅多にないもんで。

「これ250万円だって。凄いわねぇ、お金持ちねぇ〜」

「1600ccって、私のワゴンRとどっちが大きいの? んまぁ大変!」

 そんな、なんともけたたましい集団が、ついに私の目の前に。

 機先を制し、こちらから声をかけます。

「僕が乗ってるコレねぇ、ナナハンなんですよ」

「うわぁ〜! コレがナナハン? ねぇ、ナナハンだって! 昔、不良が乗ってたヤツよね?」

 メチャクチャ食い付いてきますw 『ナナハン』という単語に宿った不思議な言霊は、数字で示される排気量とは違うのです。『センロッピャクシーシー』と『ナナハン』を比べると、現実的な数値上では前者の圧勝ですが、ある世代にとっては『ナナハン』は、そんな理屈を吹き飛ばすほどの魔法の言葉なのですw

「でねぇ、値段は25万円。向こうのアレの1/10!」

「え〜、ウッソぉ〜〜!!」
「でもおかしいわよ。このバイク、高級車のマークが付いてるもの」

 流石は天下のBMW。エンブレムの認知度は思っている以上に高かったりして。

「そうですよ。ホントは高かったのを中古で安く買ったんです。そしたらねぇ……修理代がその2倍以上かかっちゃったんですよ!」

「あらヤダ、大変ねぇ〜!!」

「だからねぇ、道の駅でオンボロなバイクを見かけても、気軽に触ったりしちゃダメですよ。罷り間違って倒したりなんかしたら、とんでもない額の修理代を請求されるかもしれませんよ」

「キャ〜怖い、気を付けるわ。ありがとうね、お兄さん」


 な〜んて与太話を施術の合間に患者さんに。やたら受けが良かったもんで、忘れないうちに、ここに採録。

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