2016年12月8日木曜日

そうだ、お風呂入ろう


 日々寒さの厳しくなるこれからの季節、非常に効果的な健康法が『お風呂』です。

 と、私が言うと「温泉に行けってこと?」と思われる患者さんも多いようですが、いえいえ、自宅の内風呂でも、ご近所の銭湯でもいいんです。ごくごく当たり前の入浴。お風呂にドンブラコして顔を真っ赤にして「あ゛ぁぁ〜〜〜」なんて、ついでに浪花節の一節でもお気に入りの歌謡曲でも唸っちゃったりして。

 お湯に浸かって『身体をしっかり温める』スタイルの入浴は日本独特のもののようです。

 『ルパン三世』の永遠のアイドル不二子ちゃんが大好きな西洋式の猫足のバスタブは、その用法から見ても『お風呂』ではなく『洗い桶』ですし、南国ではそもそも「お湯に浸かる」という習慣がなく、入浴といえばシャワー(沐浴)のみというところも多いようです。沖縄などもそうらしいですね。

 この日本式の『入浴』というスタイル、身体を温めることにより、筋骨が緩み、神経が緩和されて痛みが軽減し、身体の芯まで温まる事により内臓の働きが活発になり抵抗力が増し、皮膚は洗浄されて美しくなる。水圧によるマッサージ効果も。良い事づくめなんですよ。

 これらの効果を知っていたから、古来より日本人は温泉好きなんです。

 え、「何を当たり前のことを」ですって? いえいえ、ちょっと想像してみてください。電気も、ガスも、ましてや水道もない時代にお風呂を沸かして入るのが、どれほど大変だったかを。桶を抱えて水場まで何往復もして、薪を集めて火を焚べて。それだけで何時間分の労働になるでしょうか。

 江戸のような大都市に住んでいれば風呂屋もあったでしょうが、多くの一般庶民には入浴は非常に贅沢な行為。

 それが何もしなくても渾々と湯が湧き出している場所がある。好きなだけ身体を温められる。そりゃあ辛い身体を引きずってでも湯治に出かけたくもなるのは必定。

 んで、繰り返しますが、ここで何より大事なのは『身体を温める』ことなんです。

 これは個人的な意見ですが、泉質がどーたらとか、含まれる成分があーたらとかにこだわった年に数回の温泉旅行と、白湯でもいいから毎日自宅でドンブラコするのと、絶対に後者の方が効果があると思います。


 それを「お風呂に入るのがメンドくさい」とか「お掃除が面倒だから」とか「水道代やガス代が……」って、そんな言い訳をするのは若い人だけではなくて……いやはや、あまりにもったいないですよ。

 かつては多大な手間ヒマがかかったのが、現在ではボタンひとつでパッとお湯が張れるじゃないですか。我が家なんざ給湯器さんが「お風呂が沸きました」って声まで掛けてくれますよ。

 お家に内風呂があるのが当たり前だと思っちゃいけません。世界的に見ても類のない非常に贅沢で効果の高い衛生健康施設なんです。ぜひ大いに活用しましょうよ。

 皆さんがお風呂好きになって、結果として当院の患者さんが減っても私は文句言いませんから、絶対に!(笑)

0 件のコメント: