2016年12月12日月曜日

肩を動かす 〜その1

 昨日お約束した通り、今日から数回に分けて「身体を満遍(まんべん)なく動かす方法」をご紹介します。

 今日は人体の関節の中で最も可動域の広い『肩』について、その1回目……の前に、まずは皆さんに一つ質問があります。

「あなたは一日で何回、肩より上に手を上げていますか?」

 おそらくは即答できず「う〜ん」と考え込んでしまう人がほとんどではないでしょうか。

 肩の周辺の筋肉の半分以上は、腕(肩の付け根から指先まで成人で2〜3kgの重さがあります)を高く上げるためのものです。

 狩猟採集で日々の糧を得ていた大昔から、私たちは腕を文字通り大回転させて使っていました。それが世の中便利になり、生活のために必ずしも肉体的な労力を伴わなくなった現在、腕を動かす筋肉はかなり甘やかされています。

 使われなくなった筋肉はどうなるか? 当然、衰えます。短期的に見ると筋肉は細く弱くなります。

 さらに長期的には、私たちの身体が「あ、この人は腕をあんまり動かさないなぁ、だったらあのへんの筋肉へ栄養を送るのは無駄だな」と、エネルギーや身体の元となる栄養素の供給さえセーブしてしまい、場合によっては回復するのも難しいくらいに衰えてしまうことも。難しい言葉で『廃用性萎縮』という現象です。

 激しい痛みと可動域制限を伴う『五十肩』と呼ばれる症状があります。この大きな原因になっているのも上記の「肩周辺の運動不足による衰え」なのですよ。酷い人になると年単位の療養が必要になり、痛みが引いた後も手を高く差し上げることができなくなるケースも多数。

 そんな恐ろしい状態になる前に、ぜひ以下の動画をご覧ください。



 この動作は『天付き』と呼ばれており、日本古来の古武術や相撲の基礎鍛錬にも含まれています。歴史を遡れば日本の神道に端を発しているとのこと。

 つまり我が国における身体文化の精髄のひとつなのです。本当は下半身の動作も合わせて全身で行うものなのですが、この腕の動きだけでも非常に効果的ですよ。

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