2016年6月29日水曜日

内臓マッサージ?

 明るく元気なお嬢さんが二度目の来院。施術中もおしゃべりは止まず。

「こないだ安っすいマッサージに行ったら、お腹をポコポコ殴られて、その晩は具合悪くなったんですよ〜」

「……? ん? なんで殴るの?」

「私もわかんない。『お腹もやっときますね」ってポコポコ。もう痛くて痛くて」

 内臓マッサージと呼ばれている施術の一種でしょうか? それにしても乱暴なことをするものです。本来、腹部は軽々に触っていい場所ではありません。猫だってよほど気を許した相手にしかお腹は触らせませんよ。

 腹部には生命を維持するための重要な臓器がぎっしりと詰まっています。これを外部から刺激することによって消化器系を活性化させてお通じを良くしたり、気血の巡りを改善したり……と、理屈はわかるのですが、その手法が問題です。

 力任せに叩いたり揉んだり、あるいは腹筋ごしに掴んだり、あまりに危険です。過度の施術によって出血や内臓破裂した事例もあるとか。その店は鉄の爪ことフリッツ・フォン・エリックでも雇ってるんでしょうか?




 当流の掲げるモットーのひとつは『小さなお子さんからご高齢の方まで同じ技法で施術可能』なこと。お爺さんお婆さんのお腹をポコポコ殴る施術ができると思いますか? 私は不可能に近いと思います。つまり、その技法は患者さんの肉体や若さに頼った「嘘っこ」の療術なのです。

 当院においても症状によっては『按腹術』と呼ばれる日本古来の療法を施すことがあります。当然ながらどなたでも受けることができ、内臓を痛めたり傷つけたりする恐れはありません。特に便秘には効果が高いので、ご希望の方は遠慮なくお申し付けくださいね。

 なお、件のお嬢さんは「ああ気持ち良かった。今度からは安マッサージに浮気しないで真っ直ぐあしたかさんに来ま〜す♪」とニコニコ。たとえお世辞でも嬉しいこと言ってくれるねぇ。

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