2016年3月15日火曜日

商い雑感

 つい先週のお話しです。

 整体連盟の総会出席のため上阪して、久しぶりに整体術の師匠にお会いするのに何か特別な手土産を、と地元の酒造蔵元に出向きました。

 こちらは当主が代替わりしてから質も味もグンと上がり、最近では某航空会社の機内酒に選定されるほどに。日本酒をあまり嗜まない私も「これは旨い」と唸る味。

 店舗に入ると迎えてくれたのは素朴な若奥さん風の女性。「御進物にするので箱に入れてください」とお願いすると「はい」と、言った通りに箱に入れて、手提げの紙袋に入れて「どうぞ」と。

「ありがとう」と受け取って、お支払いをして、クルマを走らせる帰路に何だかモヤモヤ。

「俺『御進物』って言ったよなぁ。それで無地のクラフト紙の箱に、無地の手提げ袋って、なんだかパッとしないよなぁ。それともエコなご時世に俺は過剰包装を望んでるのかなぁ。う〜む、なんだかなぁ……」

 釈然としないまま帰宅し、釈然としない気持ちを嫁さんに伝えると、彼女は一喝。

「なんでその場で伝えないの? 『包装して熨斗かけて』って。はっきり言葉にしなきゃ伝わらないでしょ? そもそもはあなたが悪い。でも、そのままじゃ『貰ったけど、うちじゃ日本酒飲まないから』って横流しでもしたように見える。せっかく大切な人に差し上げるのに、あなたの気持ちが伝わらない。もう一回お店に行って包んでもらいなさい!」

 ケチョンケチョンに叱り飛ばされてUターン。店に入ると、対応してくれたのは往年の真理アンヌ風の黒髪ロングのキリッとした女性。


こちら『仮面ライダー』16話客演時の真理アンヌ嬢。
「いやね、カクカクシカジカ嫁さんに怒られちゃって……」と事情を説明すると、ニッコリと「わかりました」。眩しい笑顔。キビキビと去った後には香水の爽やかな残り香。ああ、素敵だなぁ。ボカァね、こーいう人に弱いんだよなぁ。

 熨斗の種類や表書きも、こちらが言い出す前に問うてくれて実にスムーズ。あまりに嬉しいので、店頭で目についた『清酒粕を蒸留してシェリー樽で熟成させた』という焼酎を購入。

「これは自宅用に」とカウンターに置くと「ソーダで割ると美味しいですよ」とさりげないアドバイス。その一言がまた嬉しいねぇ。



「人は物言いひとつで命を落とすこともある」とは、師匠からの教え。そんな機微を分かったつもりでいて、全然分かっちゃいないよなぁ……ってことを思い知らされている私は、まだまだ未熟者です。

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