2016年2月5日金曜日

あなたも脊柱側弯症? 〜その2

 さて、一昨日の続き。小児の脊柱側弯症について……の前に、まず皆さんに質問です。

「あなたの身体、まっすぐですか?」

 子供達が受けているのと同じ検査で試してみてください。



立位検査
後ろ向きにまっすぐ立った、気をつけの姿勢で行います。

①肩の高さに左右差があるかどうか。
②肩甲骨の高さと突出の程度に左右差があるかどうか。
③ウエストライン(腰の脇線)が左右非対称であるかどうか。

前屈検査
両方の手のひらを合わせ、肩の力を抜いて両腕を自然に垂らし、膝を伸ばしたままでゆっくりおじぎをさせます。肋骨や腰に左右のいずれかにもりあがりがあり、左右の高さに差があるかどうか。

 どうでしたか? 断言してもいいですが、程度の差こそあれ、殆どの方がこの検査のいずれかで「脊柱に側弯あり」との検査結果が出るはずです。

 つまり、あえて乱暴な物言いをするならまっすぐに立てている人などいない」のです。

 もし、完璧に水平垂直で左右対称な骨格をお持ちの方がいらっしゃるなら、それは非常に稀有な天からの贈り物と言っていいでしょう。私はこの仕事を始めて8年、延べで万人単位の患者さんを施術しましたが、そんな完璧な骨格に出会ったことはありません。

 なぜか? それは脊柱(背骨)の構造が「まっすぐ立つのに向いていない」からなのです。



 ヒトの脊柱の基本的な構造は、他の脊椎動物のそれとほとんど大差ありません。それぞれの椎骨(背骨の一個一個の骨。ヒトは24個)は間に椎間板(クッションの役目を果たす軟骨)を挟んで、背中側の左右一対の上下関節突起によって連結しています。

 ややこしい文章ですね。つまり、何が言いたいかというと、私たちヒトの背骨も、犬や猫などの四足歩行の動物たちの背骨と同じく、縦(地面に対して垂直)ではなく、横(地面に対して水平)に使うことを前提とした造りなのです。そりゃそうだ。今でこそ踏ん反り返ってる人間様も、ご先祖をずっとずっと遡ると四足で這いずり回ってたわけだから。

 それをわざわざ不安定になるように立てて使っているのは進化の不思議のなせる御業なのでしょう。ま、いずれにせよ、背骨を立てて二足歩行するために私たちの身体は自分が思っている以上の労力とエネルギーを使っています。

 頑張って、踏ん張って、右にヨロヨロ、左にフラフラしながらも何とか二本足で立っているのです。そんな自覚がないのは、それらの動作全てが私たちの意思を介さず全自動運転(!)で行なわれているから。

 これまたあえて乱暴な物言いをしますが「脊柱側弯も身体のバランスを取るための動作のひとつ」である場合も多々あるのです。

 ただし、決して良好な状態とは言い切れないので、脊柱側弯がきっかけとなって身体に異常をきたすこと、これも多々ありえます。

 そのお話しはまた明日。もう少しだけ続きます。

補足:上記は主に全体の80%を占めると言われる突発性脊柱側弯症』と呼ばれる症状について。生まれながらに筋骨に異常がある先天性の症状や、その他については明日以降に改めて。

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