2015年10月10日土曜日

肌寒い朝、背中の筋違いにご注意を!

 子供を抱き上げようとしてグキッ!

 ゴミ袋を持ち上げようとしてグキッ!

 洗濯物を干そうとカゴを持ち上げてグキッ!

 ここ数日、こんな風に腰を痛めた方が連日来院されています。患者さんは「ぎっくり腰になっちゃって」とおっしゃられますが、実はこれ、ぎっくり腰ではないのです。痛みの原因はの背中の筋肉の筋違いです。

「じゃあ防ぐには背中を鍛えればいいの? 上体反らしの背筋運動?」

 もちろん筋力の低下も原因のひとつなので筋肉を付けることも大事なのですが、それ以上に身体を正しく使ってあげることが大事なのです。

大修館書店『目でみる動きの解剖学』P50より
 右の図を見てください。同じ重さの物を持ち上げるのに姿勢によって背筋にかかる力の差を示した図です。膝を曲げて腰を落として持ち上げようとする場合に背筋にかかる力を1とすると、膝を伸ばしたままで持ち上げようとした場合、その1.5倍、腕だけ伸ばして持ち上げようとした場合は実に2倍の力が背筋にかかってしまうのです。

 お布団の端に寝ていたお子さんを腕だけで引っ張り寄せようとしてグキッ!

 臭いのするゴミ袋を身体から離して持とうとしてグキッ!

 濡れ物が入った重い洗濯カゴを脇に抱えようとしてグキッ!

 痛めた時の状態を聞けば想像が付きます。

 また、痛めた時間は必ず早朝から午前中にかけて。ここ数日で深夜から早朝にかけて一気に冷え込むようになりました。まだ身体が温まっていないのに無理な姿勢で重い物を持てば背筋(脊柱起立筋)を痛めてしまうのも仕方ないことです。

 重いものを持ち上げる時には膝を曲げて腰を落として、抱える際には身体の正面、鳩尾の辺りで。これが人間の構造上、一番理にかなった身体の使い方です。

 ほんの少し注意をするだけで身体への負担を軽くすることができるのですよ。どうぞ御用心なさいますよう。

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