2013年12月7日土曜日

見えてるの?

 お友達を連れて来院されたお馴染みの患者さん。

 まずはご自分の施術から。「ほら、痛くなかったよ。大丈夫、絶対に気持ちいいから」と、お友達とバトンタッチ。

 で、お友達の問診触診を始めると興味深々。そりゃそうだ。自分が施術を受けてる様子は見る事はできないからね。せっかくなので彼女をそばに呼んでちょっとだけ解説。

「ほら、背骨がこっちに歪んで、こちらの肩が高くなってるでしょ? それで、ここを触ってみて。背中の筋肉がこっちだけ硬い。ね? 辛いのはココでしょ?」

 お友達は「何で分かるんですか?」とビックリ。それを見てお馴染みさんもビックリ。

 二人ともマジックを見てるような顔をしていましたが、不思議でも何でもないんです。私の使う南龍整体術は“学問”であり“技術”。四百年間、人の身体と向き合ってきた先人たちの知恵と工夫の蓄積は、一般の方の想像の及ばぬ高みまで昇華されているです。

 ところが、常連さんは「先生……骨が見えてるんですか?」

 いや違うって。ちゃんと見立て法があって、それに沿って判断してるだけw

 施術は進み、脊柱の調整。ズレは2カ所。

「はい、こうやって手を組んで……(パチン!)、今度はこうね。はい、天井を見上げて……(パチン!)。こっち来て見てごらんなさい。さっきはS字に曲がってた背骨が……ね? もう真っ直ぐ」

「……先生、やっぱり見えてるでしょ?」

 違う違うw これもまた技術。人間の指先はミクロンレベルの感覚を持っています。訓練次第で服の下、皮膚や筋肉の下の骨の状態を触り当てることは造作もないことなのです。

 さらに施術が進むと、またも「やっぱり見えてるでしょ?」……って今度は何?

「だって、先生、全然手元を見てないもの。どこか空間を睨んでる感じ。何が見えるんですか?」

 いやいやいや、違いますってば! 見えてるんじゃなくて、目を使ってないだけ。手指の接触部の感覚で骨の位置や動きを認識してるんですよ。それでなくとも手元に眼を落とすと、身体のバランスが崩れて、今度は私自身の使う“体術”が狂ってきますから。

 それに、伝統的にこういった手技療法に就くのは晴眼者ばかりじゃないのは、そういうことなんですよ。座頭市とか……って、若い彼女は知りませんでしたけど。

 まぁ、流派によってはこういうのを『想像を絶する修業の末に得た神通力で云々』とやってるところもあるらしいですが、当流は御宗家からして「わしゃ、そんな虚仮威しで客を呼ぶんは好かん。そんなんせんでも黙って治しゃええだけや」と。

 だから、私は霊感とか、千里眼とか、スーパーマンのような透視能力は持ってません。皆様と同じ、極々普通の人間です。特に女性の患者さん、どうぞご安心を(ってどういうこと?)。

0 件のコメント: