2011年5月2日月曜日

『ふくらはぎ』と秘伝

「このパンツ、試着していいですか?」
「どうぞ〜♪ それカッコいいんですよ。太腿はゆったりで、ふくらはぎから下はキュッと絞られてて……」
「おっ、ニッカボッカ風ですね♪」
「うちではジョッパーズって呼んでますけどw」

先日のことです。オートバイ用ライディングパンツを新調しようとMax Fritz ガレージ沼津で品定め中のオハナシ。

「あのぉ……ふくらはぎが入らないんですけど」
「あ、それは裾にチャックが付いてますから、それを開いて……」
「いえ、チャック開いても無理なんです」

トホホ、裾を絞ってるデザインだからそーいうコトもあるさ。そのための試着だもん。んじゃ、この軍パン風を。お、ふくらはぎ部にファスナーで開閉するエアーインテークが付いてら。これからの季節、こーいうのいいねぇ。

「ありゃ、これじゃファスナーを開けても風入ってこないなぁ。……つーか、取り入れ口のファスナー閉めたら脱ぎ履きにも苦労するくらいピチピチだぁ」

そんなこんなでアレコレ試したものの、どれもこれも『ふくらはぎ』がキツくてニンともカンとも(泣

一応、Max Fritzさんの名誉のために書いておきます。悪いのはデザインではなく、私の『ふくらはぎ』なんです。畸形的……と言っても過言ではないかもしれません。太いです。固いです。パッツンパッツンです。

遥か昔、格闘技に熱中してた頃に、向こう脛をビール瓶でコツコツ叩いて鍛えたりしましたが、その当時よりもガチムチしてきてます。向こう脛を走る前脛骨筋の太さは……我ながら異常かも。

ご希望の方がおられましたら来院時にお声をかけてください。存分にお見せします。触っていただいても良いですよ。なんなら蹴っていただいてもオッケーです。ちなみに、それで足関節やリスフラン関節を痛めてしまっても、施術料金を上乗せすることはありませんからご安心をw

んで、この一件ですぐに思い出したのは私が大好きな歌川国芳の浮世絵です。




どうですか? この『ふくらはぎ』の肉感的な力強さ。惚れ惚れしますねぇ。簡略化されているライン一本一本も、実は解剖学的に理にかなってます。この観察力と描写力、鳥肌が立つくらい凄いです。この一枚だけではなく、彼の浮世絵に描かれる英雄豪傑は皆力強い『ふくらはぎ』をしています。





ほらね♪ 調子に乗って、彼の春画もアップしたいところですが、それは道徳上控えます。興味を持たれた方はぜひ“歌川国芳 春画”で検索してみてください。そのエロティシズムに溢れる描写力、素晴らしいですよ。

おっと、調子に乗って脱線してしまいました。

モノを知らんどこぞのエセ学者さんは「西洋医学に基づき腑分けを行った杉田玄白らの『解体新書』以前の日本の医術は迷信と俗説が蔓延していた」などと言ったらしいですが、そんなウソ、臍が茶沸かすわ! 日本人ほど我と我が肉体について研究しまくった民族はいません。その生きた証拠こそが、私が身につけた南龍整体術。四百年以上前に関口流柔術の裏技として編まれた技術が今も通用する事実は、その当時の武術家がすでに人体に関して知り尽くしていた偽らざる証拠なのです。

考えてもみてください。この狭い島国で、クソ長い肉切り包丁(日本刀)を腰にぶら下げて、切った貼ったの戦を何百年も繰り返してきた民族が世界のどこにいますか? その結果、他国では見られないほど精緻かつ巧妙な武術が発展しました。そんなことを繰り返していて、研究探求大好きなこの民族が、人体の構造について知らないままでいれると思いますか?

エセ学者さんは、文献を引っ張り出して言います。「ほら、こんなところに心臓はないでしょ? この消化器系の描写もおかしい。だから日本人は人体について知らなかったんだ」と。現存する某武道の秘伝書も引き合いに出されます。

ダウト! この当時『人体内部についての詳細=人体の弱点』を知るということは、まさに流派にとって秘中の秘だったはず。実際、人体には『ある場所を、ある瞬間、ある角度で加撃すると即座に絶命、昏倒、悶絶させられる』という、まるで「お前はすでに死んでいる」のケンシロウのようなことが出来るツボ(?)があることを日本人は遥か昔に知っていました。そんな自らの手の内をさらすような秘密を誰でも読める文書で残すと思いますか? 秘術を漏らすような文書をわざわざ残すわけないでしょ? 私が師匠にこの術を学んだ今現在に至るまで、基本すべては口伝です。伝書にはわざとウソや反対のことを書いていた流派も少なくないんですよ。

ま、それと、私がMax Fritzのパンツを履きこせなせないコトとは別問題? そうじゃないと思うんだけどなぁ。往時と同じ身体の使い方をしていれば、歌川国芳の浮世絵そこのけに『ふくらはぎ』が異常発達しても不思議じゃないと思うんだけど……どうでしょ?

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