2010年12月25日土曜日

名は人をあらわし、書は体をあらわす

最近、玄関ドアが開いたのにも気付かずデスクに齧り付いている私の姿が多くの患者さんに目撃されていることと思います。その後、あわてて広げたノート類を隠すように片付ける姿も。

「時期的に考えて……もしや裏帳簿をつけているのでは?」などと思われているかもしれませんが、そんなこたぁ〜ありません。なにをやってたかっつーと『書き方』のお稽古です。

『簡単ルールで一生きれいな字』(NHK出版)という本を手に、付録のノートで書き取りの練習。見本の薄地を2Bの鉛筆でなぞり、お手本通りに一字づつマスを埋めて行く。まるで小学一年生に戻った気分です。

自分でいうのも恥ずかしいのですが、私はかなりの悪筆です。母親には「私は字が上手なのに、な〜んであんたは……」とため息をつかれ、嫁さんには「あなたの字は汚いを通り越してる」と。あまりに酷いので人前でペンを握ると、ついつい視線が気になり緊張して手が汗ばむほど。だから、診察時のカルテも患者さんがいる間は記号やマークのみ書き込み、お帰りになってからこっそりと文字を書き足す始末。いや、ホントにそれくらいコンプレックスなんですってば!

それでも日常生活に支障をきたすような事でもなしと今までは目をつぶっていたのですが、民主党が政権を取ってから考えを改めました。

コレとか……
(初心の初は“しめすへん”じゃなくて“ころもへん”だっつーの!)

コレを見て……
(これを額装して飾ろうという人は日本語が読めないに違いない)

愕然としませんか? いちおうは国家の舵取りをなさっている方々なのですから、まんざら頭が悪いはずもないでしょうに、これは余りに酷い。重みや有り難みを微塵も感じさせない。ラーメン屋の壁に貼られ、グルメレポーターのサインと並んで油に煤けるのがお似合いとでも言うべきか。

政治家、しかも首相や大臣クラスともなればあちこちで揮毫を求められるでしょうに、これで良しとしているのでしょうか。呆れるより他ありません。これでは真偽はともかく、お二人ともそのルーツが漢字をほとんど使わない某国にあるとまことしやかに噂されてしまうのも仕方ないでしょう。

……ってな感じで、いつもの如く嫁さん相手に毒づいてましたら、彼女が一言。

「でも、少なくとも読めるわよ。あなたの字は読めないじゃない!」

おっしゃる通りでございます。ワタクシ、グウの音も出ず。ここに至って書き方の練習を決意したのであります。


どんなに頭が良くったって、地位が高くたって、文字が汚いってだけでどれだけ馬鹿で間抜けに見えるか、いや、バカでマヌケだから文字が汚いのか? ともかく現役の国家元首や大臣経験者が反面教師となり身をもって教えてくれたのですから、これは心して学ばねばなりません。

私は地方の一介の整体師ですから、色紙を持ったファンに取り囲まれることも、条約締結のサインをすることも、旅先で揮毫を求められることもないでしょう。それでも最低限、自分の名前、住所、店の屋号くらいはきれいな字で書きたいもんです。

言霊幸う国に生まれた者として、ね。

0 件のコメント: