2008年11月29日土曜日

竹馬と一本歯下駄

小学生の頃、学校で『竹馬運動会』なる行事が開催されたことがあった。竹馬に乗ってかけっこやリレー、障害物競走など行うのだ。

私も父親の作ってくれた竹馬を担いで嫌々ながら参加した。なにしろ当時は超のつく運動音痴。竹馬はおろか、自転車にも上手く乗れなかったのだから。竹馬はなんとか歩くことは出来たが、行く先は竹馬任せ、止まる時には転ぶしかなかった。

そして竹馬運動会の当日、私は竹馬リレーの選手になった。

徒競走は万年ビリで、最後尾をヘラヘラ笑いながら走るのが精一杯だった私が、なぜ花形競技の選手に選ばれたのか、今となっては覚えていないが、私にとって、とてつもないプレッシャーだったことは確かだ。

普通に走ってもビリッケツの私が、竹馬に乗って速く走れようはずかない。子供ながらに悩みに悩んだ末、出した結論は「わざと派手に転んで、のたうち回って痛いフリをして棄権させてもらおう」という猿知恵。

タスキを受け取ると、やけくそで竹馬に飛び乗り、そのまま派手にぶっ倒れるつもりで足を出した。顔面からグラウンドに突っ込むつもりだった。

一歩。
二歩、三歩。

地面はすごい勢いで迫っては来るものの、顔面へは向かってこず、足下へと流れていく。冬の寒風を追い抜かんばかりにスピードがあがる。竹馬の大きなストライドが身体を前に運んでいく。まるで見えない力に身体を引っ張られているようだ。

「凄げ。
 凄げぇ、凄げぇぇ!」

それまで体験したことのない速度域に達する。前を行く同級生を一気に追い抜く。文字通り、宙を飛ぶような心持ちだった。


あれから幾星霜。
唐突のようだが、話は先日購入した一本歯の下駄に移る。半ば勢いで購入したようなものだが、前々から「あれなら稽古せんでも履けるわい」という妙な自信があった。

最初は歩くのさえ難しいだの、まずは受身の稽古しろだの「バカ言ってやがらぁ」と鼻からナメてかかっていた。

んで、現物が届いた。
結果から言うと、普通に歩ける。前に進むも後ずさりするも、カニ歩きだって、ケンケン跳びだって問題なし。ジッと一ヵ所に立ち続けるのはチョイと難しいけれど、これは慣れと時間の問題だろう。

下駄の上であれこれ試しながら、ふと思い出したのが本稿冒頭の竹馬の話だ。だって体の感覚が同じなんだもん。妙な自信の根拠が30年近く前の竹馬体験とは……もしかして、オイラってば凄い?(笑)

調子に乗って、柔術の稽古をしてみる。
歩けるんなら蹴れるだろう。

下駄履きでの蹴当。
蹴れる、だったらいけるぜ!

蹴れるんなら、突けるだろう。
追い突き……見事にコケた。

すんごい勢いで前方にブッ倒れた。バイクのコーナリングでハイサイドを喰らったのと同じくらいの勢いだった。久しぶりの前受身。うん、やっぱり受身は稽古しておいた方がいいな(w 顔面を地面に叩き付けたくなければ、ね。

ともあれ、しばらくはこいつで遊べそうだ。いい買い物したなぁ。目指すは一本歯下駄を履いて六尺棒を自在に振り回す、人呼んで愛鷹天狗。そんでもって今年5歳の甥っ子のソンケーとセンボーのマナザシを独り占めだぁ!!

追記:ちなみに、小学校の竹馬運動会ではゴール直前に大転倒。受身の“う”の字も知らなかった私は派手に顔面着地。思いっきり運動場にキスしたのも甘酸っぱい思い出……かな?

2 件のコメント:

きむにゃん さんのコメント...

歩くのは以外に簡単ですよね。
子供にはかせるとすぐ歩きますよ~

止まるのは難しいですが…

あとは、お店などのきれいな床…すべります…

Cotaro.CACIMA さんのコメント...

おっと、すまんすまん。

別に「一本歯下駄ですぐに歩けてすごいだろ!」って自慢するつもりじゃなかったんだよ(w

私が言いたかったことは……まぁ、拙い文脈から察しておくれ。

あと、綺麗な床の素敵なお店に一本歯の下駄を履いて行くことは私の範疇外だなぁ。考えもしなかったよ。それなりの場所には、それなりの履き物を履いていかんと足下を見られるからなぁ。熱中するのはいいけど、武道バカはいかんよ、うん。スマートかつダンディーで行こうぜ。

ちなみに今日は下駄履きで電線マン音頭を踊って遊んだよ。

あ、よ〜いよいよいよい、おっとっとっとぉ〜♪